いろいろな形に成型できるプラスチックの初期のもの。
アール・デコの時代と重なって、
モダンなデザインのものが生まれますが、高コストのため、
その後安いプラスチックが出来たことで、
1950年代以降は作られなくなりました。
独特のいきいきとした色合い、おしゃれなデザイン、
とても魅力的なボタンです。
透明のベークライトが時を経て変色したものは、
アップルジュースと呼ばれ、特別な存在感があります。
1930〜40年代

セルロイドのボタン。
象牙の代用品として開発された半合成プラスティック。
家庭用品にも多く使われましたが、可燃性の高さから、
ボタンの素材としては、1940年代以降次第に
使われなくなりました。


ルーサイトのボタン。
ルーサイトは、1930年代に飛行機の防風ガラスの
代替品として開発された硬質なアクリル系プラスティック。
一見ガラスのように見えますが、
持って見ると、ガラスの重さはなく軽いです。
luceは「光」の意味。
裏側に彫った模様が光を受けて、とてもきれいです。


硬くて加工は容易ではなく、
1960年代には、後発の安価な透明プラスチックの登場により
ボタン素材としては使われなくなりました。
1930年〜1960年頃のものということになります。
