2020年10月13日

火を焚きなさい

野焼きの火を見ていて、
山尾三省の「火を焚きなさい」という」という詩を
思い出しました。

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火を焚きなさい   山尾三省

(略)

火を焚きなさい
火がいっしんに燃え立つように
けれどもあまりぼうぼう燃えないように
静かな気持で 火を焚きなさい

人間は
火を焚く動物だった
だから 火を焚くことができれば それでもう人間なんだ
火を焚きなさい
人間の原初の火を焚きなさい
やがてお前達が大きくなって 虚栄の市へと出かけて行き
必要なものと 必要でないものの見分けがつかなくなり
自分の価値を見失ってしまった時
きっとお前達は 思い出すだろう
すっぽりと夜につつまれて
オレンジ色の神秘の炎を見詰めた日々のことを

山に夕闇がせまる
子供達よ
もう夜が背中まできている
この日はもう充分に遊んだ
遊びをやめて お前達の火にとりかかりなさい
小屋には薪が充分に用意してある
火を焚きなさい
よく乾いたもの 少し湿り気のあるもの
太いもの 細いもの
よく選んで 上手に組み立て
火を焚きなさい
火がいっしんに燃え立つようになったら
そのオレンジ色の炎の奥の
金色の神殿から聴こえてくる
お前達自身の 昔と今と未来の不思議の物語に 耳を傾けなさい


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2020年10月12日

縄文野焼き祭り

昨日、新見市の猪風来美術館で行われた
「秋の縄文野焼き祭り」に行ってきました。
今年7月、岡山天神山プラザで開かれた展覧会で、
猪風来美術館のことを知り、
その、余りにも迫力のある縄文焼の作品の数々に
圧倒されました。
今回、そこで、野焼きがあるということで、
誘われて、是非行きたいと思いました。
行くとすでに火はおこされ、
火の回りに、焼く作品が並べられていました。

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作品を中に入れ、井桁のかたちの材木が組まれていきます。
そうして、段々温度を上げていき、大体950度くらいになると、
上から薄めの材木がかぶせられるそうです。

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焼き上がりまでは、見ることができませんでしたが、
猪風来美術館も見学することもでき、
とても良かったです。

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竪穴式住居も再現されていました。

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何よりも、燃える炎を、ゆっくり眺めている時間が
最高でした。
こんな風に、ぼおっと、火を眺めているなんて、
本当に久しぶりです。
子どものころ、こうして、炎を、ぼおっと眺めていた時間が
よみがえりました。
風呂場の焚口で、薪をくべながら、炎を見ていた時間。
あの時間は、とても大切な時間でした。

posted by kaze at 20:48| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月10日

KOCHU KOCHU の展覧会

先日、大阪のギャラリーで開かれている
KOCHU KOCHU の展覧会に行ってきました。
コロナ渦の中、大阪に行くのは、少しためらわれましたが、
思い切っていって、本当に良かったです。
ボタンで作られた素敵なネックレスの数々。
本では見ていましたが、実際に見るともっと素敵でした。
長年スタイリストとしてお仕事をされてきた方だけに、
素晴らしいセンスの持ち主。
どの作品も、いつまでも見ていたいものばかり。

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今回は、彼女が大好きな昆虫にフォーカスし、
セミや、アクリルの中にカブトムシ、クワガタなどが
入っているものが、たくさんありました。
へえ、こんなボタンもあるんだ!と、びっくり。
特注で作ってもらっているものもあるみたいです。
すごい!
昆虫以外にも、植物、果実、花など、
人間と自然との共存がテーマになっていました。
使われているボタンもすごくいいぼたんばかり。
1つ1つ、とても丁寧に作られていて、素晴らしい!
大好きなボタンが、こんなに素敵になるなんて!
もう、ワクワクが止まらない一日でした。

どれも素敵なんですが、値段が‥・。
でも、どれか1つ、と思って、思い切って買いました。
50年代のフランスのボタンを使ったもので、
いろいろな色が入っているので、
どんな色の洋服にも合いそうです。
きれい!
つけるのが楽しみです♪

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実は、本を見て以来、私も作りたくなって、
いろいろ試作していました。
とりあえず、洋服に合わせやすいし、
光沢がきれいなシェルボタンでいくつか作りました。

昨年のアートラリーで出会った、
のこさんのボタンが、大好きで、
いつも机の上に、好きなお皿にのせて、置いています。
そうだ!これで作ろうと思い、作ってみました。
焼き物なんですが、薄いので、重くない。
いいな。唯一無二の作品です。
一番気に入りました♪
早速、のこさんにボタンを依頼。
快く引き受けてくれました。
嬉しい♪

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posted by kaze at 21:05| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする