2020年04月10日

キャベツの時

山尾三省さんの「キャベツの時」という詩のなかに、
次のような表現があります。

「雑草に埋もれた キャベツ畑の時間は
緑が ゆっくりとかたまる時間 よく見ると 

そこには 人間がかつて知ることのなかった
〈不思議に 巻きしまる〉という時間が
充ちている」


私たちは、毎日忙しく、追われるように、
人間の時間を過ごしています。
昨日、今日、明日と、続いていく時間。
「忙しい」という字は、
心を亡くしているという意味です。
心を亡くして、
そんな時間に支配されている私たちですが、
キャベツはキャベツの、ゆっくりした
「〈不思議に 巻きしまる〉という時間」を
生きています。

我が家の畑でもキャベツが、
キャベツの時間を過ごし、
ゆっくり、しっかり、巻きしまっています。

2.jpg

私も、時には、
キャベツの時間や、けやきの時間を
感じてみようと思います。




posted by kaze at 21:55| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする